ディファレンシャルGPSの廃止についてのお知らせが6/30に海上保安庁
より広報されていますが、まだご存知ない方のためにお知らせいたします
いわゆる国産機のDGPSアンテナ JRC製品を各社(FURUNO HONDEX FUSO SONIC ROYAL KODEN等)にOEMした商品のDGPSは 、 平 成 31年 4 月 にロールオーバー( DGPS装置内の時刻管理が不能となる障害) が 発 生 し 、以後、 補正情 報の信頼性を担保できない状況
となりますので販売の上で上記を告知する必要があります。
また、すでに販売済みで現在運用されている機器も 平 成 31年 4 月 にロールオーバーが起きて 補正情 報の信頼性を担保できない状況の前の平成31年3月1日をもってDGPSが使用できなくなります。
平成31年3月1日以降、国産機のDGPSアンテナを使用していたGPSプロッターはMTSAT QZSSの補正情報を得られないことから10−30m程度の誤差が生じることになります。
GARMIN製GPSアンテナ 及びモジュール はすでにMTSATの補正情報を利用していて3m以下の誤差です。QZS−50SもすでにMTSATの補正情報を利用していて、さらにマルチ GNSSにより2mの誤差です
これらは平 成 30年4月には、準天頂衛星 「みちびき」(QZSS)の 運 用 が 開 始 さ れるとそ の 補 正情報によるGPSの測位精度は1m程度に向上します
詳しくは以下の海上保安庁公式リリースをご覧ください
http://www.kaiho.mlit.go.jp/info/kouhou/h29/k20170630/k170630-1.pdf
ディファレンシャルGPSの廃止について
海上保安庁がディファレンシャルGPS(以下「DGPS」)を運用開始した平成 9年当時のGPSは約100mの測位誤差があり、海上の安全の確保のためDGPSによ り精度向上を図っていましたが、近年のGPS自体の精度向上、他の補正システ ムの運用開始、平成31年4月に見込まれるDGPS装置の障害発生等を踏まえ、 約21年間の歴史に幕を下ろすこととしました。 廃止を判断するに至った詳細は、以下のとおりです。
・ DGPSは、米国が運用しているGPSの測位精度を向上させるため、海上保安庁が全国27の 無線局から補正情報等を提供するシステムです。(別紙概要図参照)
・ 米国が運用しているGPSの測位精度は、以前に比べ大幅に向上し、現在その測位精度は 10m程 度 で 運 用 さ れ て お り 、 補正情報がなくても 国際海事機関 ( IMO) が定める 国際的な 基準を満たしている状況です。
・ また、我が国には、DGPS以外にGPSの補正情報が得られるシステムとして 運輸多目的衛 星用衛星航法補強システム(MSAS)(測位精度数m)があり、多くのGPS受信機で利用でき ま す 。 さらに、 平 成 30年4月には、準天頂衛星 「みちびき」の 運 用 が 開 始 さ れ 、 そ の 補 正情報によるGPSの測位精度は1m程度に向上される見込みです。
・ 以 上 か ら DGPSの必要性は、大幅に低下してきています 。 一方、 DGPSは 、 平 成 31年 4 月 にロールオーバー( DGPS装置内の時刻管理が不能となる障害) が 発 生 し 、以後、 補正情 報の信頼性を担保できない状況となります。
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